外 観
ん~と、鳥もいないんし暇なもんでW、もすこしMHG君のご紹介を・・・。見た目、ゴテゴテと飾り立てた感の無い、素っ気ないくらいのシンプルな、クラッシックな雰囲気ただよう外観です。シボ加工されたエラストマー樹脂も鏡筒の手に触れるところだけ薄く施されています。ボテッとしたラバーコートの嫌いなmedaichiは気に入っています。実際、このMHG君、先輩格の10×40 HG L DCFが790gあるのに、680gと15%軽量です。
「見え味最優先! 像質追及のためには重量関係なし!!」というアプローチもありかとは思いますが、今回は「普段使いの双眼鏡選び」ってことで「軽量コンパクトも性能の内・・・」、道具としての双眼鏡選びという立場でえらんでみました。
レンズコーティング
対物レンズには青緑と青、プリズムは緑がかった青、接眼レンズは緑や青、ピンクの増透コーティングが・・・。旧モナークに比べて明らかに反射の強度は低く、ほの暗い上質のコーティングが施されています。Monarch7以降、対物・接眼レンズ表面を傷から守るarmor coatingが採用されているようだ。お手入れとかには楽になりますね。
迷光対策
鏡筒内部の迷光対策も少し・・・。鏡筒内はつや消し処理とびっしりと迷光の反射を防ぐ溝が施されています。このような枠や鏡筒内部のネジを切ったような内面反射の防止のための加工を「遮光線加工」というらしいです。medaichiは最近知りましたW 冗談でなく、平素、双眼鏡を使う鳥屋のくせに道具としての双眼鏡について不勉強だったか思い知りました。余談はともかく、このあたりの加工が不十分だと、逆光時にフレアが生じやすくコントラストに影響します。
接眼レンズの方から見ると、射出瞳の周辺の反射も少なく丁寧に作りこまれています。夜間の迷光の少ない条件で使用する天体屋さんより、我々、鳥屋のほうが本来こういうところに気をつかわんといかんのでしょう。
アイレリーフと視度調整
アイレリーフは17mmあるから眼鏡使用の方でもOKでしょう。17mmに対し接眼目当てのストロークは10mmほどだ。不足はないが出来ればもう少しあったら楽かなと思う。medaichiの標準機のスワロ君のアイレリーフは20mm、対するストロークは14mmである。せっかくのロングアイレリーフも目当てのストロークが足りないと、視野がかげりやすいので見心地に影響する。双眼鏡を浮かし気味にしないとちゃんと見えないのなんか普段使いには無理!
視度調整は左のキャップを引き上げて調整し、キャップを戻せばロックされる。程よい硬さで、双眼鏡から眼を放さずに調整できるからGOODとしておこう。
その他付属品など
像面歪曲収差を補正して視野周辺の像質をあげるfield flattener systemの表示が・・・。となると構成的にはMonarchシリーズのハイエンドっつうより、まんま、旧いHGシリーズ・10×40 HG L DCFの後継機種じゃないかなと思う。価格帯も一緒だしねえ。人気シリーズのハイエンドとして市場にだしたい営業上のニーズってやつかもしれませんW
それから、基本のmade in Japanの表示が見えます。Nikonは、Monarchシリーズの生産拠点を中国に移していたから、そういった観点からも、このミッドレンジのMHGはモナークシリーズのハイエンドというより、旧HGシリーズの直系という風格が漂います。
おまけに、今までどのメーカも一体型の鏡筒にはめ込む型の接眼キャップがほとんどだったけど、MHGは鏡筒端にスリットが切ってあり、接眼キャップとの一体感を高め、「ぶらぶらのキャップなんか要らねえよ~・・・」っていうユーザのために別にラバーガードを付けてくれている。その上から装着できるキャップも、格納時のことを考えると欲しくなるけど、使えるキャップを探すことにします。
最後に
今回、普段使いの10倍機選びで思ったことは、まあ、鳥屋だから当然といえばそれまでなんだけど、いままで記憶に残る野鳥たち、たとえばかっこいいハイイロチュウヒの雄とか愛らしいベニバト、鳥見を始めたころの初めて見たサンコウチョウの雄とか、全部、双眼鏡で見てるんですよね。撮影の時だって双眼鏡無しで行くことは無いし、これほど身近なツールなのに知らないことがいっぱいあるなあってことでした。
身近な双眼鏡だけに、「こいつさえあれば大丈夫!!」ってくらい信頼のおける相棒にめぐり逢えたらいいですね。鳥屋のくせに専門外のことをあれこれ書きちらしていますが、ブログのお客さんにもっと双眼鏡に興味をもっていただければいいなと思いながら書かせていただいてます。
見たら欲しくなりますね。聖徳太子9枚も最近使っていないですね。又コレクション増えるのかな ?
えへへ! ヒデさん、聖徳太子とは懐かしいですねえ。平成生まれの子には通じませんぜW
ん~、でも存在感は聖徳太子のほうがあったかな~。諭吉先生の軽いこと軽いこと!
すぐ飛んでいかれますW
それから、乱暴に使い倒してた「ただモナ10×42」を引退させたので、まあ双眼鏡の
台数が増えたわけではありませ~んW
興味深く読ませていただきました。
さすがハイグレードタイプ、よさげな感じですね。
今日、小雪がちらついた時のチュウヒです。
もうちょっと多めの雪だと雰囲気出たんですが…市内では中々難しいですかね。
黒猫さん、どうもです。このチュウヒ君、medaichiの好きな色調の写真です。
キクイタの情報ありがとございました。
話題にしたNikonのMHG10×42ですが、見掛け視界の広さと明るさ(透過度)、色再現がニュートラルなことぐらいで決めちゃったんですが、フラットナー搭載のわりに周辺像の外縁は緩めです。EDガラス仕様となっていますが、この価格帯のミッドレンジ機にしては色収差も多めです。medaichiはスルーしましたが、タカとかカモメとか飛びものをよく見る方だとイラっと来るかも。周辺像と多めの色収差以外は合格としておきます。初めての方なら8×42のほうが良いと思います。今度、観てくることにします。
はじめまして。
バードウォッチングこれから始めたいと思っております。
2万円以内で購入できるおすすめの双眼鏡お教え頂けたらと思います。
2万以内だと・・・、NIKONのPROSTAFF 7Sの8×30が良かったような
初めまして。野鳥観察の双眼鏡購入で迷っています。
様々な双眼鏡を調べて、日本製であること、ギリギリ買える価格、性能でモナークHGが1番ほしいと思ったのですが、ネット上にある、ありとあらゆる商品評価を見ると不満も多々見られました。それでHGの購入に踏ん切りがつきません。
モナーク7は、中国製というのもありますが店頭で実際見て選択肢から外れました。
そのお店では1番高いビクセンのアルテスJ(日本製)(6.1万円)というのがあり見てみたのですが、こちらは私は割と気に入りました。
でもモナークHGはお店に置いてないので覗くことができません。
高い買い物なので、モナークHGを購入して満足するか悩んでいます。
見る鳥は、薄暗い森の中から、広い田んぼにいる野鳥、川や池の水鳥、空に飛んでいる猛禽類など色んなものを見ます。海鳥はごくたまにです。
何かアドバイスいただければうれしです。
チュン子さん、こんにちは。お返事が遅れて申し訳ありません。
さて、NikonのMonarch HGを検討中とのことでしたが、現行で4型
(対物42mmの10倍と8倍、対物30mmの10倍と8倍)出ていますが
どれを検討されているのでしょうか?
コメントを拝見していますと、距離のある耕作地の野鳥、水鳥、猛禽を
観察されているようなので10倍機がよろしかろうと思いますが、その
場合、対物レンズが40mmクラス以上でないと瞳径が小さくて見難く
なりますね。
もし、MHG10×42を検討中ならお勧めできます。視界も広くて視野外縁
部の緩みと色収差が少々ありますが、まあコンパクトに作りすぎなんで
しょうがmedaichiは機嫌よく使っています。優等生的と言っておきます。
アルテスJ HR10x42WPですがきちんと見たこと無いので申し訳ないんで
すが、スペック上で気になったのは、実視界6.0°で一昔前ならスタンダー
ドですが最短合焦距離3mとあわせて、今時の双眼鏡としてはどうかな~
って感じですね。見かけオープンブリッジとかで新しそうですが設計は
旧いのかもってVixenさんごめんなさいW
チュン子さんの検討中の価格帯10万以下と思いますがミッドレンジ帯は
選択肢が狭いです。国内ではあまり種類が出ていません。MHGと比較
するとしたらCarl Zeiss Conquest HD 10×42あたりかなあ。
追記) ネット上のレビューは、ベテランさんからビギナさんまでいろんな
方が書かれています。天体屋さんと鳥屋さんのニーズも違いますからそこら
へんが難しいですね。かなり見慣れた方でないとわからんだろうということ
もありますね。
国産ではありませんが今medaichiが興味を持っているのはKOWAの新しい
BDⅡXDシリーズです。旧型のBDⅡ32-8XDがちょっと良かったので。