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カラスのブルーアイ・・・続き

今朝は展望塔前の広場に「ンア~・・・」とブトガラスの幼鳥の声が・・・。先日、カラスの幼鳥の記事を思い出し「そう言えば、6月下旬やけど幼鳥の特徴ってまだ見えるんやろか・・・」と。熱い淹れたてのコーヒー持ってて、カメラ出すのが面倒なんだが記事書いちゃった手前「まあ、責任あるやろな・・・」と思いなおす。親ガラスがいました。半分以上コーヒーに気がいってるもんで見事なピンボケ写真に・・・W。

口の中黒くて、虹彩も黒に近い暗褐色ですね。ちなみにカラスの瞬膜は明灰色なので気をつけましょう、瞼との違いは目先から水平方向に閉じますからわかります・・・って、まだカラスの瞬膜写真撮ってません悪しからずW。

あっ、成鳥はこの際どうでもいいんでしたよね。幼鳥です幼鳥。いましたいました。スッキリしたところに出てきてくれなかったけど数枚撮れました。お掃除のおじさんがエンジンブロア吹かし始めたので、飛んで行っちゃいましたがまあいいでしょう。

口の中はしっかり赤いけど、虹彩はダークな感じに・・・。でも、まだ青味が残っているのが分かりました。季節限定のブルーアイ・・・なんとか観察できました。言い忘れましたが、この巣立ち後間もないボ~っとした幼鳥に近づくと、親鳥の攻撃を受ける場合があるので、スマホとか向けちゃだめですよ。medaichiは責任取りかねますW。

カラスの幼鳥達がヒトの接近で逃げることを憶えたころには、こういった親鳥の攻撃はなくなります。口の中の赤いのは夏でも見られたように思いますが、幼鳥達のブルーアイは梅雨入り前の季節限定ネタということにしておきましょうか。まあ身近なカラス君達とはいえ、子育て中の野鳥達にむやみに接近するのは誉められたことではありませんから心遣いを忘れないようにしましょう。

昼前にこの稿揚げてから、別個体と思われる幼鳥君が来てくれました。やはり虹彩は暗色化が進んでいて、そうだなあ、記事の成り行き上、極めて僅かに青味が感じられるとしておきますWW。

野鳥観察にむく三脚って・・・

三脚と言うと、写真屋さんなら夜景や花火などの長秒露光の場合や通常の撮影でもカメラの固定と構図を作るのにマストだ。シャッタを切る時カメラの機材ブレや手ブレを減らしてより綺麗に撮影できるし、植物や昆虫のマクロ撮影では精細なピントあわせに必要だ。medaichiは会社員時代のブツ撮りでも三脚つかってました。当時のポジフィルムってせいぜいiso100だし、絞り込まないといけない場合も多かったしね。

野鳥趣味で使う三脚と言えば、撮影をしない観察メインの方なら、普通は望遠鏡(スコープ)を雲台とともに装架して使うってことになるし、探鳥会とかでも歩き回って立った姿勢で使う場合がほとんどと想定できますね。ということで、バードウオッチングで使う三脚についてもうちょっと考えてみましょう。

この三脚最初の稿でmedaichiは三脚選びの第一のポイントはエレベータ等を使用しない「全高」だと申し上げました。つまり雲台とともに装架して、楽に立った姿勢で、接眼レンズを覗ける高さが必要だってことですね。

さて、左の三脚はmedaichiが野鳥園のレンジャ時代に毎日使い倒していたものです。スリックのCarbon Master 823(旧品)です。今でもほぼ同スペックで製造されています。この全高は136cmほどです。身長176cmのmedaichiのアイレベルは164cmですが、この三脚でOKだったのでしょうか。

結論を先に言うと全く問題なく使えていました。小型のビデオ雲台にスコープを装架すると接眼レンズの位置は160cm近くになり僅かに顔を傾けるだけで無理なく観察できます。白丸内にあるようにセンタポールを数cm伸ばす必要もないくらいでした。

つまり普通の身長のバーダーなら全高135cmあれば十分で、女性ならもう少し小さなものでもOKってことでしょう。このくらいの高さの三脚だと第1段目の脚径は28cmほどで、一般的な中型三脚に各メーカがラインアップしています。Velbonならカーボン素材のものでいうとGeo CarnagneのN635、アルミ素材ならシェルパ635Ⅲあたりです。SLIKでもカーボンでこの823、アルミならグランドマスタスポーツ3あたりになります。撮影もされる方はもっとゴツいのが欲しくなるでしょう。

カタログや使用を見る際に注意しなければいけないのは、雲台とセットで販売されているものは全伸高・全高ともに雲台を含めた高さの表記になっています。その場合メーカの3way雲台がセットされている場合が多いですが、今は野鳥屋さんのあいだでもビデオ雲台が人気ですから三脚単体で買えるものがいいですね。

あと、ある程度大きな三脚ではないですが、中小型の三脚には脚のロック方式でレバーロックを採用しているものがあります。締め忘れが一目瞭然ですから慣れてない方には良いと思います。ロックナットも緩んでくることがないのでいいのですが、medaichiの場合、数年毎日使い倒していると、内部のパーツが摩滅して脚がスッポ抜けましたW

上の写真の右のような、三脚の開閉に補強のステーがついていて、締めこむと開脚時の剛性が高まり、脚を一本開くと他の脚も開いてくれる便利なものがありますが、フラットな室内や路面の場合は良いのですが、斜面や不整地、変則的な設置をしなければならない場合などの自由度から考えると無い方がいいかもしれません。

素材面では一般的にはカーボンかアルミかってことになりますが、今は軽量高剛性のカーボンに人気がありますが、アルミにも利点があります。丈夫で壊れにくいんですよね。安くて気軽につかえるしW まあ、スコープと三脚かついで歩き回ることを考えるとカーボンがお勧めとせざるを得ないでしょうね。振動の減衰もいいですし撮影もされる方なら気になりますよね。

最後に、野鳥探しの旅に、海外など飛行機を多用されるリッチな鳥屋さんなら、機内持ち込みが長さ60cmで規制される場合がほとんどですから、縮長も確認しといた方がいいと思います。

カラスのブルーアイ・・・

鳥がいないからって機材ネタでお茶を濁すのもアレなもんで、季節ネタをかませておきますW  でもって、カラスの虹彩のお話しなんですが、上の子は以前に野鳥園展望塔の屋根の上からドサっと盛大に落ちてきた子(文字通り落ちてきましたW)です。シャリンバイの茂みに引っかかってジタバタしてるのをパシャリ!  虹彩の色が青味がかっているのが見えますね。2011年6月11日撮影

カラスの成鳥の虹彩は黒に近い暗褐色ですが、巣内雛や巣立雛の虹彩はこのように水色かかって見えます。幼鳥の特徴としては口の中が赤いというのがありますが、これは巣立ち後しばらく認められます。対してこのブルーアイはどうでしょうか、medaichi的には野鳥園内で繁殖したハシブトガラスの若鳥では6月の初旬から中旬の短い期間しか観察したことがありませんから、巣立ち後急速に暗色化していくと考えられます。

左の写真は、上の写真と同一個体です。

 

 

 

 

 

この写真は2017年の6月19日に撮影したものです。ナンキンハゼに2羽とまっていて良くわからなかったのですが、左の子がンガーっと鳴いてくれたので口の端が赤いのが見えました。虹彩は成鳥と変わらないくらい暗色になっていますね。

三脚の全伸高・・・? 全高・・・?

当ブログのお客様にお詫びをしなければならないのですが、前回の記事で、三脚の高さについての用語が混乱してしまいました。言い訳がましくなるのですが、三脚のメーカの仕様書をみると主な3社について、伸長有・伸長無の表現は以下の様になっています。

  • Gitzo    全伸高と 全伸高(センターポールを伸ばさない状態)
  • Velbon   全高(EV含む) と全高(EV無し)
  • SLIK     全高とエレベーター下げ全高

伸長メカについてもセンタポールだのエレベータだの表現が違うのはさておき、全伸高・全高の扱いが違っています。語感で言えば下に図解したように、伸長メカを伸ばして「全伸高」、伸ばさずに「全高」と言うのが分かりやすいと思うのですが、カタログ読むときは注意しましょう。

でもって、身長176cmのmedaichiが最適なアイレベルを確保するためには、全高150cm前後必要ということになります。ちなみに、medaichiの持っている三脚で一番大型なのは、Velbon社の旧型番でNeo Carmagne 830です。3段伸ばすとエレベータ無しで全高178cmという大型三脚ですが、完全にオーバスペック、カーボンのくせに3㎏超えるし、ゴツくてハンドリングは言わずもがなです。でも、デジスコの超望遠撮影の時だけ頼りになりますW。

探鳥会でスコープ装荷するだけなら少々全高が足りなくても、エレベータを使用すればよいので、脚径28mm位の中型三脚でもOKでしょう。それでもエレベータは半分位にとどめておきたいものですね。近くにカメラやさんとかなくて現物見れない場合は、探鳥会や野鳥園の展望塔とかで他の鳥屋さんが使っているものを参考にするのがいいと思います。

あ~っと、medaichiは、野鳥園の展望塔にいるときは、アルミの重くてゴツい大型三脚を使っていることがあります。理由は簡単! 子供らに蹴飛ばされても大丈夫なようにですねW

いまさら三脚・・・、されど三脚

 

野鳥関係のお客様から、スコープの相談と併せて三脚についてお問い合わせをを頂いたので、当ブログの誌面を使ってお答えしておこう。不精なmedaichiは、観察時でもカメラをはずすだけでこのまま使っているから問題ないだろう。medaichi的には三脚選びの基本というか第一のポイントは全伸高さだと思っている。この場合全伸高とは、三脚を全段伸ばしてフルに開脚した高さのことだ。注意すべきは、エレベータまたはセンタポールという伸長部分を使用しない高さということだ。

上の図はmedaichiのシステムの実測だ。medaichiの身長は176cmだから、だいたいアイレベル つまり直立した姿勢の眼の高さは、身長から10㎝強差し引いた高さになるので164cmである。雲台の高さに加えて機器を載せた状態で、この高さ(カメラのファインダあるいはスコープの接眼レンズの高さ)が必要になるということだ。あまりに低すぎると撮影あるいは観察のたびにしゃがみこまなくてはならない羽目になる。medaichiの場合は全伸高148cm以上の三脚が必要ということになるのだ。

実際のセッティングでは、地面にいる鳥も撮影するから俯角になる場合も当然あるわけで、水平時のアイレベルより数cm下げたポジションになるのだけれど、高い梢の先端にいる鳥などの場合、短時間ならいいがある程度粘らないといけないときは仰角が撮れた方が楽だ。とはいうものの、全伸高150cm以上の三脚となるとかなり大型になるから、そのあたりハンドリングとの兼ね合いということか・・・。