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デジスコ・4K PHOTO vs JPEG静止画

4K PHOTOはつまるところ「静止画として切り出しやすい設定で、4KサイズのMP4動画を撮る」機能。撮影したらあとでコマ送りをして使いたい瞬間を静止画として保存するってことなんですが、野鳥撮ってるmedaichiなんぞのユーザが一番関心があるのが「4Kフォトって、同じカメラで撮影した800万画素のJPEG静止画と比較して画質的にどうなんだろうか?」ということにつきます。   4k_try1

例によってマザーボードを持ち出して、JPEG静止画と4K動画を撮影し等倍で比較してみることに・・・。緑の四角の部分300×300pxを切り出して並べてみました。撮って出しのトリミングのみで、レタッチはしていません。

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う~ん・・・、なんだか良くわかんないことになってしまいましたね。わずかに静止画のほうがコントラストがよさそうにも思えますが、medaichiの下手くそなシャッタでわずかにブレてますねコレ。ぶっちゃけ、「こうだといえるほどの違いは感じられない・・・」ってことになりそうです。

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動画用のフォーマットでより高圧縮にしているので、ファイルサイズは相当小さいであろうことは予想できますよね。GX8は4Kフォト時はビットレート100Mbps、30fpsですから秒間30コマ、音声部分はありません。大雑把な計算で1コマ100Mbps÷30fps、8bitで1Byteだからざっと416kBか~、かなり小さいですね。こっからJPEG画像を生成するわけですね。今回の撮影の場合、上の画像にあるようにJPEG静止画は9.61MB、動画のファイルサイズは45.1MBでした。撮影時間は4秒ちょうどですから、毎秒30コマですから120コマ、1コマあたりのサイズは384.8kBでした。

今まで撮った感触では、medaichi的にはいい線行ってるとおもっています。おそらくエンジンの圧縮性能が良くなったって事もあるんでしょう。MP4、JPEGよりは圧縮方式が改善されていますし、動画と静止画の圧縮は別物なんですが、panasonicさんもこのファイルサイズで充分な画質があると踏んでの開発だったと思われます。

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上のキビタキは、静止画を撮ってすぐ4Kフォトの動画を撮ったのですが、動画の撮影開始と同時に光線の状態が良くなって、静止画より4Kフォトのほうがコントラストや解像感出ちゃったという、本稿の意図からいうと失敗写真(W)ですが、要は「4Kフォトのほうがきれいやんか」という場合もあるってことで・・・それくらい、大きな差はないと言えます。

画質云々って話も、medaichi的な画像の用途目的でお話していますが、等倍以上で見比べてJPEG静止画像に比べてディテールの欠損がとか、条件によって明らかな圧縮感があるというレベルでは無いと思えます。無論、medaichiより写真を精密に見れる方なら、差異を感じ取れるかもしれませんが、medaichiも最初は、従来のビデオキャプチャー程度・・・みたいな先入観ありましたが、今は機嫌よく使えそうです。

また「絶対A3プリントが~」って言うならちょっと無理っぽい・・・800万画素だから良くてギリですね。トリミングなんかしたらアウトですから、撮影時にキッチリ構図決めんといかんし、あまり遠い野鳥は結果が良くありません。

それと、4K撮影中の感じでは、4Kフォト時は使用レンズによって違うかもしれませんが、AFの動きがやや緩慢になり、向かってくる被写体や遠ざかる被写体は手ごわいです。横方向に動いてる野鳥や枝どまりの野鳥は楽に撮れ、面白そうな写真が撮れそうです。

いずれにしてもPanaのGX8、まだ使い始めたところですし、4Kフォトもまだまだこれからの機能ですし、いろんな条件で検証しないと、ご大層な結論めいたことは言えませんからtryを続けたいと思います。

4Kフォト de センダイムシクイの識別は・・・

しばらく投稿さぼってました。今度のカメラPanasonic LUMIX GX8の機能に4Kフォトがあって、ビデオのキャプチャーみたいなもんかと思ってスルーしてたんですが、どうも欧米のデジスコユーザの間ではトレンドになりつつあるそうな・・・。で、800万画素のjpegが切り出せる、静止画の切り出しに特化した、4K動画を利用した写真の撮り方云々。でもって、「撮ってなんぼ、講釈たれとっても始まらんし~」と試してみることに・・・。

medaichi的には、面倒くさいムシクイとか動きの速い鳥が、動画回して数枚でも止まってくれればいうこと無いわけで、「静止画とまでは言わないけれど、ある程度のグレードで絵を出してくれれば、サイトに揚げたり、A4書類にレイアウトするのに便利だな~」と、不埒な下心満載で、去年買ったGX1から浮気したわけで・・・GX1でも2HDの切り出しはできたんですが、まあ、それなり。いずれにしても、福沢先生10人がかりの見事な人柱に(W)

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GX8では、4Kフォトはドライブモードの中に組み入れられています。赤三角で示したダイヤル下部ををポチると選択できます。動画というより、新しい静止画の撮影方法という位置づけがわかりますね。

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4K2フォトは3種類のモードが・・・。ひとつはシャッタボタンを押している間のみ撮影される4K連写、二つ目は、シャッタボタンを押して撮影開始、もう一度押して撮影終了という4K連写(S/S)、三つめは、シャッタを切った前後30枚の動画が記録される4Kプリ連写です。野鳥の飛び出しなんか狙うのだったら4Kプリ連写ってことですね。

今回は、センダイムシクイの識別は・・・と銘打ってますので、4Kフォトでセンダイムシクイの識別ポイントのひとつ、頭の中央を走る灰緑色の頭央線を捕えられるかがテーマですから、センダイムシクイが頭を見せてくれるまで撮影します。シャッタボタンを押して撮影開始、もう一度押して撮影終了という4K連写(S/S)を選択しました。

Dsc09179まあ、シーズンですからセンダイムシクイはそこら中にいますが、エゾムシクイも混じるので面倒です。とりあえず、近くの枝に止まってくれた子を撮影してみました。

Dsc09182動画を再生して、お気に入りのカットをjpeg画像に切り出します。カメラ内でもできますし、PCを使っても可能です。さて、この子はセンダイムシクイでしょうか。もう答え見えてますね(W)

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さて、とりあえず切り出してみました。リサイズのみでレタッチはしてません。クリックすると大きな画像が開きます。

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おお、ちょっと下を見てくれたので、頭の中央にうっすらと頭央線らしきものが・・・。もうちょっと頭を見せてくれんかなあ・・・

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あはは、良い子ちゃんのセンダイムシクイ君でした。ちゃんと頭の中央に灰緑色の頭央線が見てとれますね。でもって、4Kフォトを使ったセンダイムシクイの識別は大成功となりました。

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おまけですが、姿勢を入れ替えるとき、ドリャ~っとばかりに枝を豪快にまたぎ越してくれました。光量が充分にあって、1/1000Sより速いシャッタが切れれば、こんなカットも止まるんでしょうがどうでしょうかね?  iso上げればいいってもんじゃないしね。

スクリーンショット

切り出したjpeg画像には撮影情報がついてきます。この場合シャッタスピードは1/160Sですね。

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最後に一番上の画像に、軽くシャープネスをかけてみました。ずいぶんとスッキリして精細感がますものですね。ビデオカメラの小さな素子からの動画の切り出しとは一味違います。

さあ、4Kフォトですが、皆さんはどう思われますか? 鳥が遠い時なんかはやっぱりわずかに圧縮感を感じますし、トリミングの程度により精細感に欠けるのはありますね。静止画なみとは、まだいかないようですが、一昔前のコンデジは800万画素って普通でしたし、medaichiは、今後の開発にも期待が持てそうだし、現時点でも、medaichiのような撮影意図なら充分使えそうだとご報告しておきます。

 

野鳥園4月18日(月)ノビタキ・ダイゼン

160418nobitaki今朝は早くからキビタキ狙いMAXで来たのに、キビタキ君は複数さえずっていましたが、撮らせてくれるつもりは全くないようでした(W)そのかわり、展望塔前の植込みにノビタキの♂君がずっと出続けてくれました。南西寄りの強風を避けて、展望塔際に身を寄せていたようです。褐色の幼羽の残る第一回夏羽の若♂君ですが、去年生まれて厳しい冬を乗り越え、また帰ってきてくれました。有難う、可愛く撮ってあげました(W)皆さんで「頑張れ~」って応援してやってくださいね。

160418daizen可愛いノビタキ君はいいんですが、なにやら西池干潟をのそのそ歩いている子が、ムナグロかなと思ったら、よく見れば久しぶりのダイゼンでした。お腹にポチポチと黒い夏羽が見えますね。お客さんにムナグロとの違いを聞かれたので、乏しい写真をかき集めて「今更、人に聞けないシリーズ・・・ムナグロvsダイゼン」ってわけでもないですが、まあ復習をかねていきましょうか。

munaguro_daizenまずは大きさですね。計測値でキアシシギが23-27cm、アオアシシギが30-35cmって言いますから、嘴の長さを考慮しても、その位違う。ダイゼンは二回り位大きいです。慣れたフィールドだったり、他の鳥と一緒にいればわかるんですが単独だと「あれれっ?」と思うこともあるかもしれませんね。上の写真は以前、野鳥園にいたのを、こういうこともあろうかと撮っておいたものです。

munaguro_daizen_2次は、嘴を見てみましょう。ムナグロの方がほっそりとした感じです。ダイゼンの嘴は太くて長いのがわかるでしょうか。この時期の体の上面の羽もムナグロは黄色味を帯びた部分がありますが、ダイゼンは褐色の濃淡だけです。ダイゼンの英名を「Grey Plover」、ムナグロを「Golden Plover」と言いますから、英語のほうが羽色がイメージできて覚えやすいです。

daizen_3図鑑に書かれているのですが、チドリの仲間は三本趾(あしゆび)で後趾がありません。ところがダイゼンもムナグロもチドリの仲間ですが、ダイゼンにはシギ類と同じく後趾があると書かれています。正しくは、「ダイゼンには他のチドリ類にない後趾の痕跡がある。」でしょう。痕跡ですから望遠鏡でも見えないかもしれませんし、写真でも確認できない場合があります。

以前に描いたイラストがありますから、鳥の趾(あしゆび)について復習しておきましょうね。探鳥会なんかで「・・・後趾があるからダイゼンだね。後趾ってヒトの親指・・・」とかつぶやくと、まあベテランの雰囲気がそこはかとなく醸し出されるでしょうが「じゃ、内側の趾は・・・?」とか質問が飛んでくるかもね。

anisodactyl_foot

鳥の趾(あしゆび)の数は基本的には 4 本です、1 趾が後方を向き、3 趾は前方を向き、三前趾足と呼ばれています。第 1 趾は後趾、第 2 趾(内側)は内趾、第 3 趾(中央)は中趾、第 4 趾(外側)を外趾といいます。

このように、普通、枝に止まらない鳥は後趾が高い位置にあって、短いですね。サギとツルで比較したらわかるかな。とはいっても「チドリの後趾の一本が退化しているものが多いのは、速く走る、速く歩くのに都合が良いためです。」なんて解説もされているようですが、これってどうなんでしょうね。ダチョウなんか退化して趾は2本だけど、地上をうろうろしてるタヒバリやツメナガセキレイなんかの後趾は発達してるのとちがうかな、爪長いし~。ミツユビカモメ / 三趾鴎なんて地上を素早く走り回るなんてイメージ無いし~。 どなたかご存知の方ありましたら教えてください。

 

4月17日野鳥園 ズグロカモメ

zugurokamom_1sts1雨上がりの緑道は、低気圧のなごりの風が強く吹いていました。干潟のズグロカモメが2羽になって干潟でカニを採ってました。解説用の写真もとれたし、おまけでお話ししときます。それからNPOのW田君が「カニ?・・・タカノケフサイソガニの♂やし~、はさみの間の毛の房の大きさで見分けるんよ。」とうそぶいていました。100m先のちっこいカニがわかるんかいと突っ込みたかったんですが、元々そういうやつだし、こないだスワロの望遠鏡買ったんですよね~、良いなあ~。って、W田君、カブトガニサブレーご馳走様でした(W)

zugurokamom_1sts2第一回冬羽より翼の褐色部がめだちません。「ズグロカモメの羽根って耐久性に乏しかったりして・・・退色・摩耗のすすみが早いような」ってmedaichiのかってな妄想です(W)

zugurokamome_nbおまけついでに成鳥冬羽の写真を・・・。写真ではわからんですが、ズグロカモメってユリカモメよりちいさな意外とコンパクトな可愛いカモメですよね。眼も黒いし・・・

160417binzuiあっ、ズグロカモメにかまけて忘れてましたが、朝、強風のはばたきの丘にビンズイが飛び回っていました。思いっきり枝かぶりの証拠写真ですが紹介しときます。風の音で鳥の気配がとりにくく、さっさとあきらめてしまいました。明日はキビタキ観たいもんです。

野鳥園4月14日(木)

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干潟にやってきたのは、ズグロカモメ。嘴はユリカモメに比べて太短く黒いです。初列風切もかなり尾羽から突出します。雨覆いに暗色斑が残り、次列先端の白色帯の内側は暗色、尾羽先端も暗色、風切り先端の白色部分もありませんから、第一回夏羽。頭部はほとんど黒くないのとか、成鳥に近いのとか個体差が大きいようです。

160414ooruriオオルリはいっぱいいましたが、キビタキはまだのようです。例年、4月の第1週には観察できるのですが今季は遅いのでしょうか。とりあえず手近にいてくれた子を揚げときます。

160414aoji桜の葉が出てきて、地面にいるアオジが樹上に上がっています。何を食べてるのかなと見るとシャクガの幼虫のようなものを食べていました。これならオオルリもキビタキも桜並木で撮れるかな。

野鳥園4月10日(日)

160410ruribitaki4月2日にルリビタキ♂若鳥の記録があったのだけど、今朝は♀がいました。「♂若って聞いてたけど♀やんか・・・」と、とりあえず写真を撮っていると、♂が出ました。といっても成鳥でした。遠くて枝かぶりですが証拠写真貼っときます。♂若鳥というか、第一回冬羽の段階で♂には♂の特徴がでているものですが、これも観察用のスコープとかカメラとかが良くなって、medaichiらにも、ああだこうだ言えるようになってきたのはありがたいですね。

160410shime展望塔望塔の入り口でピシピシ鳴いていたシメ。今季は越冬の個体はいませんでした。ルリビタキと同じく野鳥園では移動途中の個体が観察されます。シメの写真って、地上で採餌してるときなんか撮りやすいんですけど嘴がドロドロで、好きじゃないんですけど、この子、枝止まりですけど直前まで地上にいたのか、ドロドロでした(W)

160410hajirocochiお昼過ぎに「ハジロコチドリがいるよ~、北観察所がちかいよ。」とTELが・・・、みんな、ドドドドッと北観察所へ。途中、「飛んで、展望塔に近づいたよ~」とTEL。でもって、展望塔へドドドド・・・(W)  なんとか間に合ったものの、北池の牡蠣礁・・・、100m以上あるし~、曇り空だし~、「こんなん、写真にならへんやん・・・」と文句たらたら

そんでも、なんとかハジロコチドリとわかる証拠写真が。ハジコチってコチドリより一回り大きくてメダイチサイズですが、夏羽の特徴は嘴基部のオレンジ色とコチドリにある黄色のアイリングがないことです。秋口に幼鳥が観察されますが、夏羽は珍しいですね。