カテゴリー別アーカイブ: 水辺の鳥

ヘラサギ初認・・・とか

去年2023年の秋冬季のヘラサギ初認が11/19なもんで、medaichiは「そろそろかな~、夢洲(野鳥園北の埋立地)が万博建設地でドカドカやってるしバチクソ雰囲気悪いしな~・・・」等と気をもんでいたのですが、めでたく今日11/21の早朝に1羽♀成鳥が観察できました。

日頃、当ブログにお越しのお客様はご存じかと・・・、medaichiはヘラのシャモジを見ると反射的に嘴先端の黄橙部の写真を撮る性癖があります。でもって早速嘴先端を撮影すると・・・「オオッ!! なんか見慣れた嘴やないか~W」ということに。そうですね、medaichiが2018年の秋冬季から ( 厳密にいうと2019年の2月 ) 観察し続けている「嘴先端の黄橙部の幅の狭い子」に酷似しています。

でもって「またmedaaichiがええ加減なことを・・・」と言われかねませんのでW、去年作った嘴の先端画像をまとめたものを再度揚げときます。この個体位、嘴の黄橙部の幅が狭い個体も見たことがないのでかなりの確率で同一個体と考えられます。そうするとこの子は初認の時から成鳥でしたから、最低でも11歳以上と言えると思います。

「んっ? ,猫 ?」と思ったら以前から観察されていたヌートリア君ではないですか。展望塔前の草地でモグモグやっています。デジスコでは近すぎて収まりませんので100-400mmの手持ちに切り替えました。ヒトの都合で南米から連れてこられて沼狸だの海狸鼠だの可哀そうな呼び方されたうえ、特定外来生物一次指定の害獣扱い・・・。ん~、彼らに安住の地はないのでしょうか?  と、medaichiはまあ同情的ではあります。

100-400mmの手持ちに切り替えたらオオタカとハヤブサがバトルを始めました。日頃、飛び物はお客様頼みのmedaichiですがカメラテストを・・・。ん~・・・、腕も機材もぼちぼちな上に、200m位離れて高速のハヤブサ君となると・・・まあ無謀やろねえW  この辺りでお茶を濁しておきます。

じつはコサギ幼鳥だったこと・・・

あ~、大変申し訳ありませんでした。8月18日以降、カラシラサギで揚げちゃった子ですが、近くで撮影できて画像を検討した結果、コサギ幼鳥と訂正させていただきます。ポヨポヨの幼綿毛が写っていますので幼鳥・・・カラシラサギの繁殖は国内ではないのでこの時点で大騒ぎ確定~ってなっちゃいます。

要は近くで撮影できたので、目先の裸出部の形状が幅広で狭くなっていないこと、黄色みが強いことで「コサギやろねえ・・・」という次第。嘴の短めに見えることや上下嘴の基部にかけて黒くないこともコサギ幼鳥ならアリです( これから伸びて黒っぽくなっていく )。コロニーで撮影された巣立ちの近いコサギの写真を見ると、こんな嘴の色・形状の子はいることがわかります。

またやらかしてしまいましたが、シレ~っと訂正させていただきます。

カラシラサギがいました

今朝は、7/3(水)の調査日に記録の揚がっていたカラシラサギが南池のシギチの休み場に・・・。単独でトリミングしちゃうと良くわからんと思うのでカルガモと御一緒ねがおうかと。手元の資料で全長65cm、アマサギよか大きいけれどほぼコサギ大の小さな白いサギです。

とは言え、朝鮮半島の西側と中国南東部の沿岸域でしか繁殖していない希少種、国内ではおおむね西日本限定みたいな稀な旅鳥なので以前にも紹介しましたが改めて記事にして置きましょうか。

まあ、識別であまり迷うような鳥でもないんだけれど、コサギの夏羽の冠羽は2本、本種にはボサッと20本位の冠羽があります。でもって、カラシラサギはこの時期に嘴が黄色いのが特徴的ですね。図鑑だと概ね夏羽の目先は青灰色、婚姻色で青味をますように記述されているとは思われますが、この個体に限って言えばさほど青味を感じませんでした。国内で観察の観察のチャンスがどれほどあるかわかりませんが冬羽の嘴は黒く、基部に黄色みがあるらしいです。

そうだなあ、識別で迷うような鳥じゃないって書いちゃったけど、ん~っ、クロサギの白色型がいるような南西諸島から先に遠征されるような奇特・・・いや熱心な方は跗蹠や脛の色合いも含めて観察された方がいいかもしれませんね。ともあれ野鳥園ではこの時期だけ稀に観察される鳥なので、観察できてよかったです。

ササゴイ2年目春夏・・・重箱の隅です

6月は仕事が忙しくてご紹介が遅れて申し訳なかったのですが、野鳥園では珍客ですがササゴイが観察されていました。迷うような鳥でもないのでながしていたのですが、お客様のY田さんにお写真を頂戴したところ、面倒臭い・・・いや興味深い子だったので記事を残しておくことに・・・。

↑の写真は以前(2012/6/8)に撮影したササゴイ成鳥です。今回の子とほぼ同じ時期に観察された個体です。では今回観察されたこと比べてみましょう。

全体に褐色味が・・・。サギ類の換羽は早くから始まるので体羽は成鳥っぽく見えますが、翼はバフ色の羽縁と先端のバフ色小班が残り、わずかに小雨覆の一部がササゴイの名の由来となったスレートブルーに白い羽縁の成鳥羽に換羽しているのがわかります。2年目の春夏の若鳥君ということですね。

この子も以前撮影した2年目の春夏の若鳥君ですが、今回の子よりは換羽が遅い子のようです。肩羽は一部青灰色の羽が見えますが短く褐色の幼羽が残っています。下面も暗色がかっていて成鳥のような青灰色ではありません。

Y田さんは飛翔写真も撮ってくれていたので大変参考になりました。内側初列風切と次列風切の先端にもバフ白班がありますね。頭の冠羽もまだ短いようです。

参考までにこれまた以前撮影した巣立ち直前の幼鳥の写真を揚げておきます。ササゴイは夏鳥ですから、以降第一回冬羽で渡去し、翌年の初夏に今回の子のような二年目の春夏の羽衣で渡ってきます。その年の(二年目の)換羽で成鳥羽になるのか、あるいは二年目の秋冬の羽衣で褐色味を帯びた成鳥羽とことなる羽があるのかmedaichiは知りませんが、ほぼ成鳥の羽衣になると思われます。

ともあれ普通は図鑑には幼鳥と成鳥ぐらいしか記述・写真がない場合が多いです。識別が難しい鳥ではないのでそんなものなのでしょうが、二年目の春夏の写真はとても面白かったです。

今いるクロツラヘラサギ・・・

昨日5/18に記録の揚がっていたクロツラヘラサギだが、medaichiは仕事で来れんかったのですが今朝も残っていてくれました。近くでないとデテールが見えんので写真を撮ってみてみましょう。虹彩はわずかに赤みがかった暗色で、嘴は基部が黒っぽくなっていますがまだ総じて肉褐色味を帯びています。嘴基部にも皺文様もなく平滑です。体羽は遠目には全体に白っぽく見えたのですが、近くにきてくれたので、雨覆は幼羽が残っているようです。

飛翔写真は撮れんかったのですがノビ~ってしてくれたので翼を観察できました。外側初列風切の先端に暗色班が顕著にあり、初列風切・次列風切の羽軸が黒く見えます。以上の観察点からこの子は去年生まれの2暦年目の春ー夏の個体と思われます。この段階で短い冠羽が生える個体もいるようですが、成鳥のような栗色がかった胸の色合いにはならないそうです。

標識鳥もいるかも・・・

今日は西池の石積みに標識カワウが・・・。例によって左青リング/No490白文字、兵庫県昆陽池での標識です。琵琶湖の標識鳥には黄色コイルがつけられているかと・・・。琵琶湖の個体は西日本各地で記録されているらしいのですが、野鳥園では兵庫県昆陽池での標識個体しか観察されていません。

干潟が現出するとシギチドリが集まってきて、展望塔から北池干潟を眺めると、昨日では数百羽のトウネンとハマシギ、メダイチドリなどが採餌する様子が観察されます。medaichiらは当然この子らをカウントするわけなんですが・・・。数を勘定するってことは要するに群れの端っこから1羽ずつみていくわけで・・・

ある程度まとまった数のシギチドリが入れば、こんな風に右上/黒白/中国上海・崇明島の標識を付けたトウネンを観察することもあります。野鳥園ではロシアやオーストラリア等で標識された個体もけっこう観察されています。まあ、距離にもよりますが望遠鏡で標識は確認できるが、撮影となると別物で大抵は面倒なボツ写真の大量生産という羽目になりますね。medaichiが昨日機嫌が悪かったのはこいつのせいですW。