じつはコサギ幼鳥だったこと・・・

あ~、大変申し訳ありませんでした。8月18日以降、カラシラサギで揚げちゃった子ですが、近くで撮影できて画像を検討した結果、コサギ幼鳥と訂正させていただきます。ポヨポヨの幼綿毛が写っていますので幼鳥・・・カラシラサギの繁殖は国内ではないのでこの時点で大騒ぎ確定~ってなっちゃいます。

要は近くで撮影できたので、目先の裸出部の形状が幅広で狭くなっていないこと、黄色みが強いことで「コサギやろねえ・・・」という次第。嘴の短めに見えることや上下嘴の基部にかけて黒くないこともコサギ幼鳥ならアリです( これから伸びて黒っぽくなっていく )。コロニーで撮影された巣立ちの近いコサギの写真を見ると、こんな嘴の色・形状の子はいることがわかります。

またやらかしてしまいましたが、シレ~っと訂正させていただきます。

カワセミとハヤブサ幼鳥のこと

夏から秋にかけて渡りのシギやチドリもそうですが、野鳥園の水辺にカワセミの幼鳥たちもやってきます。普段、扱いの可哀そうな子達なので年一回くらいは登場いただくことに・・・。ん~?  どうなんでしょうねえ、野鳥写真や観察のファンの方で結構「カワセミから入りました~」って方、多いのかなあ。

medaichiは元はネジの緩んだ山屋だったから野鳥趣味は山の小鳥達からでして、まさかシギチドリ関係の人になるとは思いもよらんかったわけで、カワセミの写真なんぞ野鳥園近辺以外で撮ったこともありませんでした。ていうか、ほとんど見てないW。

まあ、寡聞かつ浅学菲才の見本のようなmedaichiなので、カワセミ♂の下嘴が幼鳥から黒く、そして♀の下嘴は幼鳥のころから赤みを帯びるって知らんかったお粗末。そういえば山渓の「新版日本の野鳥」のカワセミの稿に「・・・幼鳥でも雄の嘴は黒い。」と記事がありました。反省

幼鳥ついでと言っては怒られそうですが、せっかくのお盆休みシギチファンのお客様も多い野鳥園で、シギやチドリを追いかけまわして飛ばしてしまうのはこ奴です。ハヤブサの幼鳥君・・・。「飛ばされてカウントできませんでした~」と総じてこいつのせいにしておける便利な子W。

とまあ、世間は猛暑酷暑ですが野鳥園の干潟は少しずつ賑やかになってきています。

今朝のコアオアシシギのこと・・・

今朝はアオアシシギの群れにコアオアシシギが1羽混じっていた。まだ8月の初旬だというのに冬羽への冠羽が進んでいるように見える。コアオアシシギが他の種に比べて換羽の進行が速いのかどうかは寡聞にして定かではないが、そのような印象があります。

昨シーズンの秋に飛来した成鳥冬羽と比べると、肩羽、雨覆、三列風切の一部に夏羽が残存しているようだ。

同じような時期・・・この場合8月初旬の成鳥の渡りのころのアオアシシギやアカアシシギなどと比べてみると、アオアシシギなんかは個体差があって肩羽の冠羽が進み始めている子もいるし、まだ黒っぽい夏羽の多く残っている子もいます。

まあ探鳥会とかで「おっ、コアオアシ・・・、換羽進んでるねえ。コアオアシって早いのかなあ?」等とさり気なく嘯けば、なんとなくベテランの雰囲気が醸し出されるのでしょうが、用量用法・使用上の注意を間違えないようにご利用くださいW。

8/5残暑お見舞いとか・・・

まあ、一年で一番暑い時期なのですが皆様いかがお過ごしでしょうか? 残暑お見舞い申し上げます。野鳥園の干潟では8月に入ってシギやチドリ達の成鳥の数が増えてきました。午前中は潮位の高いこの時期ですが、少しでも干潟が干出してくると、シギやチドリ達は待ちかねたようにやってきます。

とはいうものの、熱中症のリスク等ありますので、バードウオッチングも体調に留意して慎重に楽しみたいものですね。撮影も日が昇れば揺らぎが出ますから、なかなか難しいものです。今いるシギチドリが集まってくれたのでとりあえず記念撮影を・・・

カラシラサギがいました

今朝は、7/3(水)の調査日に記録の揚がっていたカラシラサギが南池のシギチの休み場に・・・。単独でトリミングしちゃうと良くわからんと思うのでカルガモと御一緒ねがおうかと。手元の資料で全長65cm、アマサギよか大きいけれどほぼコサギ大の小さな白いサギです。

とは言え、朝鮮半島の西側と中国南東部の沿岸域でしか繁殖していない希少種、国内ではおおむね西日本限定みたいな稀な旅鳥なので以前にも紹介しましたが改めて記事にして置きましょうか。

まあ、識別であまり迷うような鳥でもないんだけれど、コサギの夏羽の冠羽は2本、本種にはボサッと20本位の冠羽があります。でもって、カラシラサギはこの時期に嘴が黄色いのが特徴的ですね。図鑑だと概ね夏羽の目先は青灰色、婚姻色で青味をますように記述されているとは思われますが、この個体に限って言えばさほど青味を感じませんでした。国内で観察の観察のチャンスがどれほどあるかわかりませんが冬羽の嘴は黒く、基部に黄色みがあるらしいです。

そうだなあ、識別で迷うような鳥じゃないって書いちゃったけど、ん~っ、クロサギの白色型がいるような南西諸島から先に遠征されるような奇特・・・いや熱心な方は跗蹠や脛の色合いも含めて観察された方がいいかもしれませんね。ともあれ野鳥園ではこの時期だけ稀に観察される鳥なので、観察できてよかったです。

ササゴイ2年目春夏・・・重箱の隅です

6月は仕事が忙しくてご紹介が遅れて申し訳なかったのですが、野鳥園では珍客ですがササゴイが観察されていました。迷うような鳥でもないのでながしていたのですが、お客様のY田さんにお写真を頂戴したところ、面倒臭い・・・いや興味深い子だったので記事を残しておくことに・・・。

↑の写真は以前(2012/6/8)に撮影したササゴイ成鳥です。今回の子とほぼ同じ時期に観察された個体です。では今回観察されたこと比べてみましょう。

全体に褐色味が・・・。サギ類の換羽は早くから始まるので体羽は成鳥っぽく見えますが、翼はバフ色の羽縁と先端のバフ色小班が残り、わずかに小雨覆の一部がササゴイの名の由来となったスレートブルーに白い羽縁の成鳥羽に換羽しているのがわかります。2年目の春夏の若鳥君ということですね。

この子も以前撮影した2年目の春夏の若鳥君ですが、今回の子よりは換羽が遅い子のようです。肩羽は一部青灰色の羽が見えますが短く褐色の幼羽が残っています。下面も暗色がかっていて成鳥のような青灰色ではありません。

Y田さんは飛翔写真も撮ってくれていたので大変参考になりました。内側初列風切と次列風切の先端にもバフ白班がありますね。頭の冠羽もまだ短いようです。

参考までにこれまた以前撮影した巣立ち直前の幼鳥の写真を揚げておきます。ササゴイは夏鳥ですから、以降第一回冬羽で渡去し、翌年の初夏に今回の子のような二年目の春夏の羽衣で渡ってきます。その年の(二年目の)換羽で成鳥羽になるのか、あるいは二年目の秋冬の羽衣で褐色味を帯びた成鳥羽とことなる羽があるのかmedaichiは知りませんが、ほぼ成鳥の羽衣になると思われます。

ともあれ普通は図鑑には幼鳥と成鳥ぐらいしか記述・写真がない場合が多いです。識別が難しい鳥ではないのでそんなものなのでしょうが、二年目の春夏の写真はとても面白かったです。