春の渡りだ。オオルリだ~!!  
 (本稿は2013年4月にupしたものに加筆訂正したものです。)
  ●皆さん、待ちに待った春の渡りが始まりましたね。あちらこちらで、オオルリだ~、キビタキだ~、コマドリが~とかのニュースが聞こえます。大阪南港野鳥園でも、桜の頃になればキビタキ、オオルリが観察されます。
 さて、左の写真は、4月初旬の早朝に、管理人が撮影したものですが…、「きれいなオオルリの♂成鳥」って言っちゃえば~、まぁ、一昔前の写真ならOKってことになるんでしょうが、このごろは、デジタル画像のツールがどんどん良くなっているので、とんでもないデテールまで、見えるようになってきてますから、そんなんじゃ~済まなくなってるんですよね~(笑) 
     
  ●ようは、成鳥か若鳥君(この場合、第一回夏羽)かってことなんですが…、この時期、桜の季節に、成鳥に交じってやってくる若鳥、つまり、第一回夏羽のオオルリ♂の場合、成鳥の夏羽に近い色合いにはなることはなるんですが、風切羽根や尾羽根、小翼羽、初列雨覆は、成鳥の様な光沢のある青紫の色合いではなく、光沢の乏しい、どちらかといえば青緑っぽい色合いであるということです。左は、上の写真の小翼羽、初列雨覆、風切の一部を拡大したものですが、色合いの違いがわかるでしょうか?

 色合いは、デジカメ時代ですから、いじれば青っぽくできないこともありません。わかりにくい場合でも、白色の点線で囲んだ部分外側の大雨覆4枚が先端にパフ色の羽縁の残る幼羽であるのは読み取れると思います。つまり、このオオルリ♂は、第一回夏羽の若鳥君ということになります。第一回夏羽のチェックなら、この、内側大雨覆が一番わかりやすいんじゃないかと思います。 
 
ここで、復習ですが、繁殖地ではないので、野鳥園でオオルリ雄の幼羽を観察するチャンスは無いと思われますが、オオルリ雄は幼羽の時から識別可能です。オリーブ色がかった褐色に淡色の縦班に、雄の場合、幼羽の時から、翼や背中から雨覆・尾羽に青味がありますが、成鳥羽よりはずっと淡色で、どちらかというと青緑っぽいです。
幼鳥羽   翼、背腰、尾羽に青味、三列風切、小雨覆、中雨覆、大雨覆の羽縁にバフ色斑
↓   体羽と小・中雨覆、及び大雨覆と三列風切の一部だけを換羽する部分換羽
第一回冬羽   三列風切、大雨覆の羽縁にバフ色班
↓   体羽と小・中雨覆、及び大雨覆と三列風切の一部だけを換羽する部分換羽
第一回夏羽   風切、小翼羽・初列雨覆、尾羽は幼羽のまま
↓   全身換羽
第二回冬羽   この段階で、成鳥羽衣となる。
     
  ●♂の第一回冬羽
 第一回冬羽の♂は頭部の周辺は♀に似るオリーブ色がかった褐色をしているが、肩羽から腰、尾羽、小・中雨覆と大雨覆、初列風切外弁、次列風切、三列風切に成鳥♂に似るものの、淡い青緑色が見られる。
 この個体には内側大雨覆と三列風切にバフ色の羽縁が見える。

参考にピン甘ですが、トリミングのみの等倍画像を貼っておきます。
 
     
  ♂の第一回夏羽
 翌年の春、第一回夏羽の♂は、左の写真のように体羽は成鳥♂に似た青色となりますが、風切羽と尾羽は幼羽のままで、雨覆の一部に幼羽を残しています。
 この個体も、外側大雨覆に幼羽、三列風切に摩耗したバフ色の羽縁、摩耗し退色した風切羽、尾羽が観察できます。
 オオルリ♂は、この後の第二回冬羽への全身換羽を経て、成鳥羽となります。 
参考までにトリミングのみの等倍画像を貼っておきます。、 
     
  ●♂成鳥夏羽 
 体羽だけでなく、三列風切や尾羽、初列風切の外弁に至るまで艶やかで深みのある、紫かかった青色は成鳥羽ならではの美しさですね。加えて、さえずりも綺麗となれば、キビタキと並んで人気のあるのもうなずけます。昔に比べれば減っているのでしょうが、街の公園でもある程度の個体数が観察できるのも嬉しいです。本当にいつまでも、季節になれば野鳥たちが渡ってきてくれるように、繁殖地、中継地、越冬地と全地球的に環境が守られて欲しいものです。

これまた、参考までにトリミングのみの等倍を貼っておきます。