デジスコ用カメラをm4/3に替えてみたお話
 
「おおっ! 雌が帰えってきたのか。よかったねえ」カラスに巣作り邪魔されて…とか、そういう話ではなくて、撮影用のカメラとしてPanaのGM1をテスト中っていう話なんですよね。
 マニュアルもちゃんと読まずに適当に撮ってみました。カメラの光軸あわせと、接眼レンズとの間隔を決めただけなんですが…

 操作感は、現役のSonyのRX-100よりコンパクトなボディなのにAFは早いし迷わない感じ…、言葉にするのが難しいですが「コンデジとは違うミラーレス一眼の格…」は感じられますが、肝心なのは、「どんな絵を出してきてくれるか?」です。 
クリックすると大きな画像が開きます。 
  ん~っ、やっぱりというか、こういうの期待してたんですが、空気感というか、雨上りの葦原をバックにトビが 浮き上がっていい感じです。撮像素子がm4/3で面積的には約2倍になって、画素数は1600万画素だから20%減ですから、画素あたりの受光面積はおおよそ2.5倍になりますから、1素子あたりの光量が増え、情報量の多い、諧調表現の豊かさでメリットありますよね。
 
  右のオオタカのオスはやっぱ小さいですね・・・とか、そういう話ではなくてはなくて、ん~、どうでしょう1型の小さな素子に2.000万画素と欲張ったSonyのRX100で撮った、同じようなコンディションの画像を切り出して見ました。
 今現在のデジスコのメインのカメラで、精細な表現は気に入っているし、これといった穴のない優等生。電池の持ちもよいところがSonyの省エネルギー設計の賜物と不満もないのですがね。飽き性な管理人にも文句を言わずに、故障知らずで働いてくれているのに文句をいったら罰があたりそうですね。

 とはいうものの、ここで終わっちゃったらネタが続かんし、お客さんのブーイング、半端ないだろうから続けるけど・・・。
 素子が違うので当然なんですが、はっきり言って色抜けがちょっと不満足ですね。
   
 同じ条件で、同一の対象を比較してないから、まあ、管理人の気分しだい、好き嫌いじゃ面白くないので、PCのどっかにいれてたテストチャートをプリントして撮り比べることに・・・。

左のテストチャートをA4でプリントして、とりくらぺて見ました。それぞれ、中央から端に①②③と400pic×400picで切り出して等倍比較してみました。RAW画像でとってデフォルトの設定で現像しただけです。
 原版はこちら・・・重いです tif 19.7mb  
  カメラレンズの性能っていうと、大まかに言って「解像力」と「色再現性」、それから「階調表現」の3つですよね。解像力といえば描写がシャープ、つまり細かな部分まで再現描写できる力があるかってことです。色再現性は、ニュートラルで偏りのない色彩表現で、階調表現とはハイライト部からシャドー部まで飛びやつぶれなく、なめらかに諧調が表現できるかということになります。あと、歪みやにじみなどの収差が、レンズの善し悪しを判断する要素になります。以前はフィルムは概ねみんな同じものを使っていたので、レンズの良し悪しが写真の良し悪しを決める大きな要素であったのです。DPE(現像・焼付け・引き伸ばし・・・懐かしい言葉になっちゃいました笑)は、大部分カメラ屋さんまかせでしたしね。ところが、デジタルカメラの時代になると、撮像素子の性能や現像ソフトの熟成度も大きく影響しますし、DPEの部分もPC使って、撮影者の意図が反映されるようになりました。
 そんな時代ですから、これから下の比較テストなども必ずしも決定的なものでなくなってきたのも事実で、撮りかた、状況によった機種選定などのための資料・・・みたいな感じで管理人は捕らえています。
 
 
   
 中央部はGM1の方がすっきりしてますね。現像ソフトのせいかもしれませんが、GM1の小さなレンズもがんばってますね。GM1はミラーレス一眼なので、広角から望遠までいろんなレンズを装着する想定の設計、たいするPX100はコンデジなので搭載レンズに特化したチューニングが可能になりますから、2000万画素ということで解像力では有利かなと思っていましたし、実際、AFで撮って出しの野鳥の画像を見てみると、GM 1の方が甘い印象があったんですが以外でした。
 
   
   
 中心部を外れると、細かいところはRX100の方の描写が勝っているようです。この辺が野鳥の羽毛一筋の描写に影響しそうな気もしますから、トリミング必須の遠い対象にはRX100の方がよさそうです。鳥が近くて、すばやい動きに対応するためには、AFの早いGM1が有利とおもいますし、m4/3のコンデジとは別格の諧調表現も捨てがたいので、管理人としては、森の小鳥はGM1、干潟のシギチドリはRX100という風に使い分けをしていくつもりです。まあ、なんでも1台でOKってのは甘いんでしょうね。早急に結論を出す必要もないしセッティングを煮詰めながら、どちらの機種も良いパフォーマンスを発揮してくれれば良いと暢気に構えることにします。
 
   
 
  ああ、書き忘れてましたが、PanaのGM1ですが、電池の容量小さめで、かなり持ちが悪いです。スナップ撮りなら良いんでしょうが、野鳥のデジスコみたいな撮ってなんぼの使い方では1日何個いることやら。とりあえず管理人は予備のバッテリーを4個買う羽目になりました。それと、PanaのRAW画像の現像ソフトは、SilkyPicsがはいってます。まだ管理人は使いこなせてないですが、いろいろ芸達者な予感がしますので、楽しみではあります。さて、この秋から「野鳥園のサイトの写真、ちょっと良くなったね~」とお客さんに言ってもらえるでしょうか。