自然界において、インフルエンザウイルスは、おもにカモや白鳥などの水鳥を中心に多くの鳥類に感染します。これを鳥インフルエンザといいますが、自然の状態で水鳥たちが発症し大量に死亡したりすることはありません。鳥インフルエンザの中でも、人間の飼育する鶏、アヒルなどが死亡する重篤な症状をきたすものを特に「高病原性鳥インフルエンザ」といいます。

 最近の、ニワトリ等の家禽以外の野鳥への感染については、東アジアの大陸部で、家禽にワクチン接種が行われていることで、鳥インフルエンザウイルスの密度の高いエリアが存在すること、カモ類は高病原性ウイルスに感染しても発症しにくく、ウイルスを保持したまま渡る可能性があると考えられますので、感染し、体内でウイルスを保持したまま日本に渡ってきたカモ類の糞に含まれたウイルスに水辺で接触した野鳥が感染したものと推測できます。

 大阪南港野鳥園は野鳥が自然に生活できる環境を創り保全するための施設です。秋から冬にかけて多くのカモ類がやってきますが、野鳥園は野鳥に餌付けをしたりして野鳥との距離を縮めたりする施設ではありませんし、水鳥の生息エリアへの立入もできません。鳥インフルエンザウイルスは濃密にさらされない限り人に感染しないと考えられていますので、適度な距離をおいて水鳥を観察することなど通常の接し方ではは問題ではありません。
 
 しかし、鳥インフルエンザは広く発症した場合、地域社会へのダメージは大きい病気です。大阪南港野鳥園においては職員も園内の巡回や、目視による水禽の観察を強化し、大阪府家畜保健衛生所により「水禽類の高病原性鳥インフルエンザ調査」カモ類の糞便の調査が実施されています。(府内10箇所)、1月の調査では、野鳥園を含め10か所すべてが陰性と判定されています。

 正しい情報に基づいた、冷静な行動が望まれますが、たとえ近隣の地域で鳥インフルエンザが発見されていなくても、野鳥観察に際し、普段から注意しなくてはならない点とは何でしょうか。

 鳥インフルエンザが発見されていなくても、気をつけなければいけないのは、人間によるウイルスの運搬の可能性です。これを防ぐために、観察路からはずれない、つまり、水辺のようなカモ類などの水鳥の糞が多量に蓄積しているような場所には、立ち入らないこと、糞を踏んだ場合は、靴底を水洗いや消毒するなどの配慮が必要です。

 流行が懸念される時期、地域では、鳥が飼育されている場所、生きた鳥を販売している場所への立ち入りを控え、過度な、あるいは不必要な野鳥への接触を避けましょう。

 野鳥観察の際に、衰弱していたり、明らかに様子のおかしい野鳥を発見した時はどうしたらいいのでしょうか。自然に生きる野鳥は、食物が不足したり、外敵に襲われたり、厳しい寒気のような環境の変化でも死にます。これらは自然の営みの中でありうる普通のことですから、ただ野鳥が死んでいたからといって、ただちに鳥インフルエンザが疑われるわけではありません。しかし、野鳥が一所でたくさん死んでいたら、感染症以外にも農薬などの薬物、食中毒、のような特別な原因がある可能性があります。

 もし、たくさんの野鳥が同一場所で死んでいるのを見つけたときは死体は触らないで、最寄りの自治体、警察、家畜保健衛生所、保健所等に連絡してください。

「野鳥との接し方について」(平成22年12月4日) [PDF 71KB] 環境省
   「鳥インフルエンザについて」(平成16年3月9日) [PDF 14KB]環境省
   「死亡した野鳥を見つけたら」 [PDF 447KB]環境省
 http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/index.html 環境省
 高病原性鳥インフルエンザについて 大阪市

高病原性鳥インフルエンザへの対応マニュアル(大阪南港野鳥園) 

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